広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    21-22年度国際ロータリー第2710地区ガバナーに就任 / 杉川 聡 氏
    NEWSな人
    YMFGオールへルスケアタウン開業 クリニック、健康ラボなど併設 / もみじ銀行 小田 宏史 頭取
    EYアントレプレナー表彰 中国地区代表に選出 / マリモホールディングス 深川 真 社長
ニュース一覧
+ 続きを読む +

グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
参九亭 紙屋町店 / 津間 友治 店長

すし店「すし亭」を営むひのき(西区)が5月、紙屋町店を新業態に刷新。握り、刺身、天ぷら、酒などほとんどを390円(税別)以下で提供する。和食の料理人だった父の影響で入社し、各すし亭店長などを経験した津間友治店長は、
「すし亭同様、水揚げ当日の新鮮な魚介類を仕入れる。魚によって管理方法を変え、氷の中で寝かせたり、塩を振って熟成させたり、ベストな状態でお出しできるよう工夫している」
 「にぎり盛合せ」やランチ限定の「海鮮丼」(500円、吸い物付き)が近隣会社員や買い物客に人気。今後、若年層の来店を一層増やしたいとする。コロナ収束後に、毎月のマグロ解体実演の再開を計画。
「コロナ休業中、アルバイトも対象に、接遇を学ぶロールプレーイング研修を行った。ありがたいことに特定のスタッフの接客を気に入り、通ってくださる方も。今後もお客さまとの会話を大切にしたい」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区大手町1-4-31
  • ◆電話:082-545-1333
  • ◆席数:30席
  • ◆平均予算:昼600円、夜2500円
  • ◆営業時間:午前11時半〜午後2時、午後5時〜10時半(日祝は午前11時半〜午後10時)
  • ◆無休
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
キャリアコンサルティング総研 / 佐野 真子 社長

今年の6月に法人を設立し、従業員向けのキャリアカウンセリングなどを手掛けています。広島市出身で必然的にカープファンとなり、幼少期は家族でよく旧市民球場に通っていました。当時は、江藤選手や金本選手、前田選手が活躍。家族で盛り上がって応援しましたね。
 社会人になり、チームが不調の時も球場に通い、2016年からリーグ3連覇した時には日本シリーズの応援にも駆けつけました。印象的な試合がたくさんある中で、一番思い出に残る試合は2015年のリーグ最終戦です。先発はエースでメジャー行きが決まった前田健太投手。勝てば3位でクライマックスシリーズ進出、負ければ4位でシーズン終了。エースの好投で7回無失点、8回に緒方監督は大瀬良投手をマウンドに送りますが、これが誤算となり3失点。チームは0対3で敗戦し、プレーオフ進出を逃しました。号泣する大瀬良投手を見て、なんとも言えない気持ちに。会社の同僚と観戦しており、いつもは試合後に飲みに行きますが、その日はそのまま帰路に就きました。
 今季はBクラスに低迷するも、悪いことばかりではありませんでした。東京オリンピックでカープから最多の4選手が選ばれて金メダル。若鯉は栗林投手、森浦投手、大道投手のルーキー3投手が大活躍しました。特に栗林投手は抑えとしての新人記録を更新し、新人賞候補。今後のカープにとって大変明るい話題になりました。当社も今年設立し、広島の会社では3投手と同期。刺激をもらいつつ、負けない活躍ができるよう頑張りたいと思います。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
正姿勢でいく

新首相の岸田さんは新しい日本型資本主義の実現へ、一体どんな経済政策を立てるだろうか。富の格差を広げた競争社会に不安を抱える人の声に耳を澄まし、競争をあおる新自由主義からの転換を打ち出した。成長と分配という好循環を促し、中間層を広げたいという。世界との競争をしなやかに乗り切り、豊かで穏やかな日本の姿を示してもらいたい。
 近代日本の設計者の一人で日本資本主義の父とも呼ばれる渋沢栄一。ひたすら利益を追究する欲望の暴走にブレーキをかける、渋沢の考えをあらわした現代語訳「論語と算盤」(ちくま新書)に次の一節がある。
「国の富をなす根源は何かといえば、社会の基本的な道徳を基盤とした正しい素性の富なのだ」
 お金は大切にすべきものであり、同時に軽蔑すべきものであると言い放つ。その頃いち早く資本主義が抱える利益の暴走を見抜き、その暴走を防ぐ仕掛けとして「論語」を引っ張り出した着眼に驚く。合理主義と道徳という一見、相反するようなタイトルを分かりやすく解き明かし、いまなお新鮮な響きがある。
 広島の街中で、街頭演説に立つ岸田文雄さんの姿を見た人は多い。岸田文雄後援会の伊藤学人会長は、
「衆院選で初当選後、毎週のように週末は広島に帰り、1時間ほど街頭演説に立った。政界の重鎮で、総理経験者の方がそうした行動を知って『岸田はいいよ』と評価したという。何しろ律儀で誠実。親父が療養中の三年間には帰広の度に幾度も見舞っていただいた。かつて大臣に就任が決まった折は朝一番でお見えになり、仏前に花を供えてもらった。決して偉ぶるところはなく、気さくに人の話をよく聞く。しかし一途なところもあるように思う。総理の立場になるとさまざまな場面で我慢や忍耐などを強いられるかもしれないが、自分の考えをしっかりと押し出すところが段々と増えてくるのではないでしょうか」
 向こう受けを狙ったような言動はあまり無かったように思うが、森内閣に不信任決議案を提出する野党の動きに、派閥会長の加藤紘一が同調する構えを見せた有名な「加藤の乱」では血判状をしたためて駆けつけたという。外相時代には1年前から周到に準備を重ね、オバマ米大統領の広島訪問につなげたことが、世界を驚かせた。政界きっての酒豪。伊藤会長は、
「コロナ以前は年に1回、後援会の役員ら数十名と懇談の席がありましたが、いくら盃を重ねても酔わない。とことん話を聞く根気がある。さまざまな起伏、波乱を経験したことが大きな財産になっているのではないだろうか。いまの時代が求めるリーダーの使命を果たす、一途な政治家の真価を見せてもらいたい」
 高姿勢や低姿勢ではなく「正姿勢」を信条とし、国会衆議院本会議の代表質問でこの3文字を胸に、首相の安倍さんに思いの一端を述べた。
 公認会計士の石橋三千男(みちお)さん(73)は、
「10年くらい前に業界も政治と無縁ではおれないと痛感させられる出来事があった。それで日本公認会計士協会中国会で岸田さんを囲む会をつくった。われわれも正姿勢こそ大切な態度だと思う」

一覧に戻る | HOME